手紙文に「使える」便利なことば①
ex. 55
代筆の仕事をおぼえたての二十歳代に詫び状の依頼を受け、その打ち合わせ中に「不調法をして・・と謝っておいてください。」と言われ、初めて「不調法」という言葉を知りました。
不調法 : 行き届かず、手際の悪いこと。また、そのさま 。
過失。不始末。粗相。
例:とんだ不調法をいたしました。
このことば、非常に便利です。
なんといっても曖昧で様々な場面に使えます。しかもなんとなく難しいのがいい。
他にも「お蔭様」ということばがあります。
やはりこの仕事を始めるまでは、お礼を言う時は「おかげで助かりました」と言っていましたし「おかげ」に「さま」なんてヘン?と感じていましたが、きちんとした手紙では「お蔭様で助かりました」と用いた方が礼儀にかなっています。
そして同様に、「お陰」という字と信じていました。
これは間違いではありません。辞書で引いても「お陰」と「お蔭」とほぼ同じ意味を持っています。「おかげで助かりました。」はむしろ「陰」を用いることの方が多いのです。
しかし「おかげさまで」となると辞書には「蔭」しかありません。
御蔭様 : 他人から受けた助力や親切に対して感謝の意をこめていう語
「おかげ」を丁寧に言う語。漠然とした感謝の気持ちを表す語。ありがたいこと
に。
これから、少しずつ「前文・時候の挨拶」や「拝啓・かしこ」など「手紙専門用語」ではなく、「ほとんど手紙にのみ使われる便利なことば」を拾い集めて紹介しましょう。
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コメント
上司の代わりに手紙(お礼状)を書くことが多いのですがいつも頭を悩ませています。
食べてもいないお菓子、読んでもいない書籍のお礼なんて書けるものではありません。
偶然ここを知ってから度々おじゃましていますと言うよりも入り浸っていますと言ったほうが正しいくらいお世話になっています。
気に入った言葉を抜き出し並べて読んでいますと心優しくなりまるで自分が上品な奥様になったように錯覚してしまいました。
あらためて日本語の美しさを教えていただきました。
ありがとうございました。
更新を心待ちにしています。
by るい
>るいさま
こんにちは。
ありがとうございます。
本当に日本語ってすごいですね。
25年書いていても、たった一つの物事を表現する言葉が次々と見つかり、尽きることがありません。いつまでたっても日々新発見です。
代筆はどうしても「本人が素直に」書くお手紙に叶うものではありませんが、ちょっと感情の持ち方や目線を変えると、かなりいい線まで迫ることが出来ると信じています。
最近は更新がゆっくりですが、どうか楽しく読んでくださいね。
うれしかったです(*^^*)
投稿: るい | 2009年6月24日 (水) 22時03分
初めまして。フリーランスで仕事をしている者ですが、
昨今の不況で、お世話になっている取引先の方からの
「退職のご挨拶」を何通も受け取り、果たしてどんなお返事を
書けばいいものかと思案し、こちらにたどり着きました。
過去のエントリーに「私のブログでは退職される方へのお手紙の文例ばかり紹介してきました。」とありましたが、
探していたのは、そういった文例です。それもけっして本人が
望んでいなかったであろう早期退職のケースです。
お蔭様で、失礼なく、なおかつ残念に思っている気持ちを
伝える手紙が何とか書けたように思います。
ありがとうございました。
by カオリン
>カオリンさま
はじめまして。
おっしゃる通り、退職に関わる挨拶状は、当事者よりも退職者へ送る側の方が配慮を必要とされます。私も同じように中々参考がなくて度々四苦八苦しました。
よかった(^^)、経験がお役に立つ事ができて、何よりです。
私も、実用された方のお話は大変参考になります。
コメントをありがとうございました。
投稿: カオリン | 2009年7月 1日 (水) 05時03分